近位壁に存在する石灰化病変はIMCと血管内腔との境界,遠位壁に存在する石灰化病変はIMCと外膜との境界が音響陰影で観察困難となります.ただし,石灰化病変が限局性で周囲のIMCが観察可能な場合は,音響陰影部の境界は周囲との連続性で推定してmaxIMTを計測します.その際,境界が不整で推定が困難と考えられる場合は計測不可とします.例えば,図上段のように遠位壁に存在する石灰化病変(Calcified Plaque)でも音響陰影の広範が狭い場合は,IMCと外膜との境界の同定が可能でmaxIMTが計測できます.しかし,下段のように近位壁に存在する石灰化病変(Calcified Plaque)が広範囲に及ぶ場合は,IMCと血管内腔との境界を同定することが不可能で,さらに音響陰影にて遠位壁の観察も困難であるため,この領域はmaxIMTを計測不可能と判断します.ただし,対側の頸動脈を含め,石灰化病変以外の領域はmaxIMTの計測を行います.
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